ネキシウム服用中のアルコール(お酒)の影響とは?

アルコールをネキシウム服用中に飲むとどのような影響がある?

 

医療機関で、薬を処方してもらうと「飲酒は控えてください」と言われることが多いです。プロトンポンプ阻害薬であるネキシウムを、「胃薬」のひとつと思っている人が意外に多いので、飲酒は問題ないのでは?と認識している人もいるでしょう。

 

こちらでは、ネキシウムとアルコールの関係性について説明していきます。

 

アルコールの影響をネキシウムの添付文章から知ろう

 

アルコールを摂取することで、効果に強弱がでたり、副作用が強くあらわれたりする医薬品があります。このような医薬品には、必ず「アルコールとの併用に注意」と添付文章に記載されています。

 

ネキシウムはというと、添付文章にアルコールに関しては、なにも記載がされていません。

 

参考ページ:ネキシウム添付文書

 

ですから、ネキシウムの服用をしている期間中にアルコールを摂取しても、直接的に何か問題が起こることはないと考えて大丈夫です。

 

ネキシウム服用中にアルコールは本当に大丈夫?

 

添付文章を見る限り、ネキシウム服用中にアルコールを摂取しても問題がないことは理解できます。しかしながら、添付文章に記載がないからといって、本当にネキシウムを服用している期間に、アルコールを摂取しても大丈夫なのでしょうか。

 

ここで考えて頂きたいのは、ネキシウムを服用している理由です。

 

さまざまなケースで、ネキシウムの服用が有効となりますが、特に、逆流性食道炎胃潰瘍、機能性胃腸症・機能性ディスペプシアの治療でネキシウムを服用するケースが多いです。この中では、「逆流性食道炎」と「胃潰瘍」を患っているときは、アルコールを控える必要があるといわれています。

 

逆流性食道炎とアルコール

 

食道に胃酸が逆流してしまうことで、逆流性食道炎が起こります。本来であれば、食道と胃の間にある「下部食道括約筋」がフタの役目を果たしているので、胃酸は逆流しません。しかしながら、アルコールを摂取することで、下部食道括約筋は弛緩しやすくなり、胃酸が逆流する可能性が高くなってしまいます。さらに、アルコールを摂取すると胃酸の分泌量が増加するので、逆流する胃酸の量も増えてしまい症状が悪化するおそれがあります。

 

また、炭酸は胃に負担をかけますので、「ビール」や「サワー」「ハイボール」「シャンパン」などの炭酸のアルコールやアルコール度数の高い「ウイスキー」や「ワイン」などは控えた方がよいといわれています。どうしてもアルコールを飲みたいのであれば、かなり薄めの焼酎の水割りあたりで我慢しましょう。

 

胃潰瘍とアルコール

 

アルコールを摂取すると、胃酸の分泌量が増加するので、胃壁への刺激が強くなるおそれがあり、胃潰瘍ができたり、悪化させたりするリスクが高くなります。

 

さらに、アルコールには、胃の粘膜上のタンパク質を固める作用があるため、粘膜が破壊され浮腫が起こることがあります。そこが胃酸の影響を受けると潰瘍ができやすいというリスクもあります。

 

以上のような理由から、逆流性食道炎や胃潰瘍を患っている場合は、アルコールの摂取は控えておくべきなのです。ネキシウムを服用しているということは、このような病気を患っている可能性は高いと考えられます。ですから、ネキシウムを服用中にアルコールを摂取することは、大丈夫とは言えないでしょう。

 

ネキシウムを服用中にアルコールを我慢できないときは?

 

ネキシウムを服用している期間中に、アルコールを摂取することで、ネキシウムの効果が変わってしまうなどの問題はないといわれていますが、アルコールを摂取することで、逆流性食道炎や胃潰瘍などの疾患は、回復により時間がかかってしまうことや症状が悪化してしまうおそれがあります。そうなってしまうと、ネキシウムを服用する期間が長くなってしまう可能性が否定できません。

 

ネキシウムにも耐性があるため、長い期間服用を続けると、効果が徐々に弱くなる可能性があります。効果が弱まると、他の医薬品に変更する必要がでてきますし、完治するまでに要する期間も長くなってしまいます。体の負担が増えるばかりか、医療費が余計にかかってしまうことになりかねません。

 

ですから、逆流性食道炎や胃潰瘍の治療のために、ネキシウムを服用している期間は、アルコールの摂取は可能な限り控えておきましょう。

 

どうしてもアルコールを飲まなければいけない場面では

 

ここまで説明してきたとおり、ネキシウムを服用しているのは、「逆流性食道炎」や「胃潰瘍」の治療目的であることが多いので、アルコールの摂取は控えることをおすすめします。ですから、日課として、自宅で晩酌をしているのであれば、ネキシウムを服用している期間だけは、アルコールの摂取は控えてください。

 

しかしながら、仕事上の付き合いや冠婚葬祭などで、どうしてもアルコールの摂取を断れない場面では、「炭酸のアルコール」や「度数の強いアルコール」は避けましょう。「今、胃潰瘍を患っているのでアルコールはちょっと・・・」と一度はやんわりと断ってみましょう。それでも、「せめて一杯だけ付き合って」などと執拗にすすめられるのであれば、「それでは、薄めの水割りを・・・」などと言って、その人との関係性を壊さないように立ち振る舞いましょう。

 

万一、ついつい飲みすぎてしまった場合は、翌日、逆流性食道炎の症状がひどくなる可能性があります。症状がひどいからといっても、いつもよりもネキシウムの服用量を増やすことはしてはいけません。定められた用法・用量は必ず守ってください。改めて、治療を開始するような気持ちを持つことも大切です。